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1987年発行
定価20000円
大型本 宅急便80サイズ
状態:中古 概ね良好ですが
画像の赤丸箇所を参照下さい
カバーの背表紙上下にシワがあります
段ボールスリーブ所々に小さいダメージあります
巻末の遊び紙に直筆書と落款入り(画像最後の3枚)
■本書あとがきより■
書の小世界の内部語で言えば,本書は,幼少年期に培い、
私自身の視線の奥深くまで生理のように浸みこんだ比田井天来的
(現代書的,戦後書的,前衛書的)書表現から,いかにしてどれほど本質的に遠ざかったかという記録である。
状況との接点を決してもちえない比田井天来的書の理解を実践的に
克服することは,未踏の曠野に素手で待ちつくすことを意味した。
手探りで書を尋ね求めながら、瓦石を積むように築いてきた脱出の戦略と戦術
その迷走のダイヤグラムと言ってもいい。
他のいかなる書の作品集とも異った質を本書が宿しているとすれば
それらよりもはるかに深く書を呪咀し,憎悪し,書に絶望し
その極点でかすかな愛に転化する秘密を描いていることと
究極において書というものの劣等の証しの書となっていることによっている。
ふりかえって,作品を描ききったという喜びの光景だってないわけではないが
どうにも書きようがなくて、筆を投げ出したことや
焦りや苛立ちを抑えて泣きたいような思いで紙に向った風景ばかりが想い起こされる。
このような徒労を支えてきたのは、夜がしらしらと明け初めて
かすかに流れ出す朝の冷気の中で,同様の思いに耐え、
自らを励ましながら仕事に向っている人がいるという
あやふやな、しかし確かな共働の幻想であった。
このようなわがままを貫き続けることによって周囲にかけた迷惑は、
はかりしれないものがあっただろう。
だが,今は,これら私の周辺の事情よりも、巨大な詩人吉本隆明氏の「石川九楊論」によって
ひそやかな書の声調が確実に聴きとられ、友人・八木俊樹氏の書にとつて主語とは何か」
によって書というものの輪郭がおぼろげに描かれたこと
つまり、従来とは比較にならない次元にまで書論の水準がおし上げられたことを
書というもののために喜び、未だ視えざる書友たちとひそかに祝杯を捧げたい。
1986年10月
石川九楊
| 商品の状態 | 目立った傷や汚れなし","subname":"細かな使用感・傷・汚れはあるが、目立たない |
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